建物の照明やコンセント、空調設備などを安全に使えるようにする電気工事。工事現場では、さまざまな専用工具を使って作業を行います。
今回は、電気工事士がよく使う代表的な工具とそれぞれの役割をご紹介します。
1.ペンチ
ペンチは、電線を切ったり、曲げたり、つかんだりするときに使う基本的な工具です。
電気工事では毎日のように使用するため、電気工事士にとって欠かせないあいぼうともいえる存在です。腰道具に、ほぼ入っています。
2.ドライバー
ドライバーは、コンセントやスイッチ、照明器具、分電盤などのねじを締めたり緩めたりするときに使用します。
プラスドラオバートマイナスドライバーを作業内容に応じて使い分けます。見慣れた工具ですが、確実の施工するためには、ねじの大きさに合ったものを選ぶことが大切です。
3.ワイヤーストリッパー
ワイヤーストリッパーは、電線の外側を覆っている被覆を取り除くための工具です。
電線の中にある導体を傷つけないように、必要な部分だけを正確にむくことができます。電線の太さに合わせて使用することで、作業をきれいに、効率よく進められます。
4.ケーブルカッター
ケーブルカッターは、太い電線やケーブルを切断するときに使用する工具です。
一般的なペンチよりも大きなケーブルを少ない力で切断でき、切断面をきれいに仕上げられます。ケーブルの種類や太さに合った工具を選び、周囲の安全を確認して使用します。
5.圧着工具
圧着工具は、電線同士を接続するときに使用します。
電線に適した圧着端子や接続材料を選び、決められた方法でしっかり圧着します。確実な接続は、電気設備を安全に使用するための重要なポイントです。
6.検電器
検電器は、電線や電気設備に電気がきているかを確認するための工具です。
電気は目で見ることができません。そのため、作業前の確認や安全確保のために検電器を使用します。ただし、検電器だけに頼るのではなく、作業手順に従って電源の状態を確実に確認することが重要です。
7.テスター
テスターは、電圧や抵抗などを測定するための計測器です。
見た目だけでは判断できない電気の状態を数値で確認できるため、工事後の確認や不具合の調査などに使われます。測定する場所や目的に合わせて、正しい設定と方法で使用します。
8.電動工具
電気工事の現場では、インパクトドライバーやドリルなどの電工工具も活躍します。
ねじを締めたり、設備に取り付けるための穴を開けたりするときに使用し、作業の負担を軽くして効率を高めます。便利な一方で、周囲の状況を確認し、用途に合った刃や部品を使用する必要があります。
9.スケール・水平器
スケールは長さを測る工具、水平器は設備が水平または垂直に取り付けられているかを確認する工具です。
コンセントや照明器具、配管などを正確で美しく取り付けるために使います。電気が正常につかえることはもちろん、仕上がりの美しさも電気工事士の技術の一つです。
工具を使いこなすことも技術の一つ
電気工事では、同じ工具でも作業場所や電線の種類によって使い方が異なります。
大切なのは、工具をもっていることではなく、それぞれの特徴を理解し、安全に正しくつかいこなすことです。
また、摩耗や破損した工具は事故や施工不良につながる可能性があるため、日頃の点検と手入れも欠かせません。
なお、電気工事法では、電気工事のうち定められた作業について、電気工事士の資格を持つ人が行うこととされています。電気設備の工事や修理は、無理に自分で行わず、専門の電気工事業者へご相談ください。
.経済産業省「電気工事法」https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/sangyo/electric/detail/koji.html
・一般社団法人電気技術試験センター




