9月1日は「防災の日」、8月30日から9月5日までは「防災週間」です。
台風や集中豪雨による浸水は、建物だけでなく、分電盤や受変電設備、非常用発電機などの電気設備にも大きな被害を与えることがあります。
電気設備が浸水すると、建物全体が停電するだけでなく、設備の故障や誤作動、感電などにつながる危険性もあります。被害を少しでも抑えるためには、大雨が降ってから対応するのではなく、平常時から電気設備の場所と建物への入り口を確認しておくことが大切です。
まずは浸水リスクを確認しましょう
最初に確認したいのが、建物周辺の浸水リスクです。自治体が公表しているハザードマップを確認し、建物が浸水想定区域に入っているか、どのくらいの深さまで浸水する可能性があるのかを把握しましょう。
過去に浸水したことのある建物では、当時どこから水が入り、どの設備に影響が出たのかを記録しておくことも、今後の対策に役立ちます。
電気設備の設置場所を確認する
次に、建物内の重要な電気設備がどこに設置されているかを確認します。
特に注意したい設備は次の通りです。
・分電盤・配電盤
・キュービクルなどの受変電設備
・非常用発電機
・蓄電池
・制御盤
・給排水ポンプ
・エレベーターの電源設備
これらが地下や建物の低い場所に設置されている場合は、浸水によって建物全体の電気や給排水、エレベーターなどが使用できなくなる可能性があります。
設置をすぐ移設できない場合でも、防水性の高い扉や止水板の設置、設備周辺への防水対策など、建物の状況に合わせた方法を検討できます。
水の侵入経路を点検する
水は正面玄関や搬入口だけでなく、通用口、換気口、窓、配管の貫通部分など、思いがけない場所から入ってくることがあります。
平常時に建物を点検し、どこから水が入りやすいかを確認しておきましょう。
主な浸水対策には、次のようなものがあります。
・出入口への止水板の設置
・土のうや吸水性土のうの準備
・防水扉への交換
・配管貫通部分などの防水処理
・電気設備を想定浸水深よろ高い位置へ設置
・非常用発電機や蓄電池の設置場所の見直し
ただし、換気口などを安易にふさぐと、設備の放熱や換気に影響することがあります。建物や設備ごとに必要な機能が異なるため、専門業者に確認したうえで対策することが重要です。
浸水した電気設備には触れないでください
電気設備やコンセントが水につかった場合、絶対に近づいたり、濡れた手で触れたりしないでください。
水が引いたあとも、内部に水分や泥が残っている可能性があります。見た目に異常がなくても、漏電や感電、火災につながる危険性があります。見た目に異常がなくても、漏電や感電、火災につながる危険があるため、自分の判断で電源を入れ直さず、電気工事会社などの専門業者による点検を受けましょう。
また、周囲がすでに浸水しているときに、無理をしてブレーカーを操作することも危険です。電気設備の確認より、まずは自分自身の安全確保と早めの避難を優先してください。
平常時の点検が被害の軽減につながります
国土交通省と経済産業省は建築物の機能を継続し浸水後の早期復旧を図るため、「建築物における電気設備の浸水対策ガイドライン」を公表しています。
浸水対策は、建物の立地や構造、電気設備の設置場所によって必要な内容が異なります。まずはハザードマップを確認し、電気設備の位置、水の侵入経路、止水用品の保管場所、災害時の連絡体制を見直すことから始めましょう。
日頃からの点検と備えが建物と大切な人を守ることにつながります。



